ホロスコープは、中心から放射状に伸びた線によって12の部屋に区切られています。
その部屋の1つ1つを“ハウス”と呼ぶのですが、ハウスには、それぞれ意味や役割が存在するのです。
そもそも、ホロスコープの中心点は鑑定を受けている本人という位置づけですから、半分ほどのハウスは視界に入りません。
つまり、実際には見えないところにあるのですが、だからといって意味や影響がないわけではないのです。むしろ、見えないハウスにある星が大きな影響をあたえることもあるでしょう。
ハウスは、1つ1つがとても重要なもの。それを忘れないでください。では、そのうち12のハウスが示すものとはいったいなんなのでしょうか。
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ホロスコープの12ハウスが表すもの
12ハウスがあらわしているものは、その人が最終的にたどり着く場所です。
これまでみてきた性質や人間関係、金銭、愛情、仕事等をすべて経て、その人が到達するのはいったいどういうところなのでしょうか。
そのほか、12ハウスでは無意識下のものや、見えない敵、問題など、隠されている部分を読み取ることもできます。
12ハウスに惑星があったときの意味
12ハウスは、その人が最終的にたどり着くところをあらわしています。
では、12ハウスに惑星が入っていたとき、それぞれどのように読み取ることができるのでしょうか。
太陽
12ハウスに太陽があった場合、どれだけ社会に貢献できるかということがその人にとっての重要事項になってきます。
ただし、この貢献というのは、表面的な意味ではありません。つまり、肩書や金銭に直結するようなものではないということ。
それよりも、誰かに心から「ありがとう」と言ってもらえる、感じてもらえるようなことができたかどうかが肝心なのです。
それさえできていれば、自分の行為は誰にも知られなくてもいいと本気で思うでしょう。そのために動いているさなか、年長者、もしくは権力者からの援助が受けられるかもしれません。
月
12ハウスに月があった場合、弱いものの味方をし、守るということがその人にとっての重要事項になってきます。
これは、自分自身が辛い思いをしたり、孤独を経験したりするうちに、同じ気持ちの人の助けになりたいと考えるようになるから。
そのため、ボランティアに精を出したり、慈善事業にかかわったりすることもあるでしょう。また、近所の子どもの面倒をみたり、動物の里親になったりというのも珍しくありません。
ただし、気をつけないと心配性になりすぎてしまう節もあります。
水星
12ハウスに水星があった場合、感覚を形にしていくことがその人にとっての重要事項になってきます。
直感力にすぐれているので、ややこしい論理の組み立てをしなくても、正解や成功にたどり着くことができるのがこの人の強み。
また、論理が必要ないからこそ、独特の哲学をもつこともできるのです。それらを形にして発表すれば、多くの感銘を集めるでしょう。
その言葉に救われる人もたくさんいるので、これこそが自分の使命だと感じるはず。文筆や研究に没頭できる環境があればいうことありません。
金星
12ハウスに金星があった場合、どれだけ奉仕活動ができるかということがその人にとっての重要事項になってきます。
12ハウスに金星がある人は、愛情面や金銭面でのトラブルが多いので、欲に関することで疲弊しやすいのです。
そしてその反動なのか、無償の奉仕、ボランティアなどに精を出すと、心から癒やされたり、幸せを感じたりする様子。
自身の時間等の余裕の範囲で、できるだけ多くの慈善活動に参加するといいでしょう。
また、アートなど、自身の内面を表現する手段を試してみるのもいいかもしれません。
火星
12ハウスに火星があった場合、どれだけ寛大になれるかがその人にとっての重要事項になってきます。
12ハウスに火星がある人は、強い意志と情熱で常に突っ走る傾向にあるのですが、そのぶん敵を作りやすくもあるのです。人にも、壁にもよく衝突します。
そのため、うらみをかい、足を引っ張られたり、進路妨害されたりすることも珍しくないでしょう。
ですから、このハウスに火星がある人にとっては、どれだけ人のことを考え、寛容になれるかがとても重要。
譲る気持ちをもって人と接し、足を引っ張られることさえなくなればもう大丈夫。自分の力でなにごともなしとげていくでしょう。
木星
12ハウスに木星があった場合、その人は見えない強い力に守られていることを示します。そのため、人生の中で窮地に陥ることはなぃでしょう。
多少のつまずきや、壁にぶつかることはあるかもしれませんが、それらには必ず出口があるはず。
12ハウスに木星がある人は、どうしようもなくなったら、必ずどこかから救いの手が差し伸べられたり、道が示されたりするのです。
ですが、その強運に甘んじるばかりではいけません。少しでもだれかに分け与えるべく、進んで人助けをしましょう。
そうすることで、このハウスに木星がある人の人生はより豊かで、充実したものになっていくのです。
土星
12ハウスに土星があった場合、どれだけ希望を失わずにいられるかがその人にとっての重要事項になってきます。
12ハウスに土星がある人は、物事がうまくいかないことも多いでしょう。9割方成功すると思われていたものが、予想外の理由によりだめになってしまうこともあるはずです。
しかし、それでもあきらめずにいれば、最終的には当初思い描いていたものより高みにたどりつくこともあるでしょう。
また、このハウスに土星がある人は、一人の時間を確保することで英気が養われる節があります。人付き合いも大事ですが、自分の時間も大切にしてください。
天王星
12ハウスに天王星があった場合、どれだけ恵まれた人間関係を築けるかがその人にとっての重要事項になってきます。
12ハウスに天王星がある人は、予測不可能、回避困難な事態に見舞われることが多く、ときとしてその前後で人生が大きく変わってしまうほど。
そのときに助けてくれたり、いい方向にむけたりしてくれるのがまわりにいる人たちなのです。
そのため、ここでいう恵まれた人間関係とは、自身のコネとなるような地位や経済力のある人ではなく、誠実な人柄ということ。
また、できるだけ困難な事態に直面しないよう、避けられるトラブルは避けましょう。少なくとも、自分からリスクのある行動はしないほうが賢明です。
海王星
12ハウスに海王星があった場合、気分転換できる趣味をもつか、なんでも相談できる親友をつくることがその人にとっての重要事項になってきます。
12ハウスに海王星がある人は感受性が豊かで、精神的に敏感なため、理由もなく不安になったり、些細なことで傷ついたりしやすいのです。場合によっては、そこで宗教やオカルトに傾倒することもあるでしょう。
しかし、趣味や友人によって自身の気持ちを晴らすことができれば、それにこしたことはありません。
また、普段から、できるだけストレスをためないように気をつけておきたいところです。
冥王星
12ハウスに冥王星があった場合、正しい心をどれだけもち続けられるかがその人にとっての重要事項になってきます。
12ハウスに冥王星がある人は、感覚が鋭く、真実を見抜く力が備わっています。とくに、人の隠し事や裏の顔などは、簡単に見抜いてしまうでしょう。
それらは本人にとって弱みですから、それを握っている以上は上の立場にたつことも可能です。しかし、正しい心をもっているのならば、相手の弱みを利用などはしないはず。
もし、自身の感覚のするどさを正しいことだけにつかえば、このハウスに冥王星がある人はとても大きな力に守られ続けることでしょう。
12ハウスに惑星がなかったら
12ハウスがあらわしているものは、その人が最終的にたどりつくところです。
しかし、12ハウスに天体がなくても、べつにその人の行く先が定まっていないというわけではありません。
ただ単に、天体のあるほかのハウスに、その人の重きが置かれているというだけなのです。
では、12ハウスに天体がない場合、具体的にはどう読み取ればいいのでしょうか。
12ハウスに天体がない場合、どれだけ自分をもち続けられるかがその人の重要事項になってきます。
人生の中で、常に自分の主義主張を貫くのは簡単なことではありません。ときには、相手にあわせた言動をとる必要もあるでしょう。
しかし、そんなときでも、心の中では本当の気持ちを大事にしていてください。それさえ忘れなければ、自分の軸がぶれることはないでしょう。
そうすれば、最終的に、自分が思い描いていた方向へ近づいていくことができるはずです。
12ハウスがあらわすものは、最終的な到達地点と、目に見えないものです。
すべてのハウスの集大成ともいえる部分ですから、なにを読み解くときでもしっかりと注目しましょう。
