当然のことながら、占い師は占いをする人。占い師になるなら、霊視やチャネリングができない限り何らかの「占術」を身に着ける必要があります。
とはいえ、自分に向いた占術って何?と思われる方も多いのでは?
自分が鑑定を受ける時に好きな占術はあっても、自分が使いこなせる占術、使いこなしたい占術と言われるとちょっと悩みますよね。
今回は占い師を目指すならどうやって占術を選ぶか?自分に合った占術の見つけ方を詳しく解説します。
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目次
占いの方法「占術」
ここでは、占術って何?を明確にしましょう。要は、鑑定に使う手段のことです。
占い店の公式ページを見ると、所属占い師の名前の下に「占術」とあることが多いはず。「タロット」や「四柱推命」等と書かれた、あれです。
では、占術にはどのようなものがあるか?即座に答えられる方は案外少ないでしょう。
ここからは、占術にはどのようなものがあるか?これから身に着ける占術選びの際に役立てやすいよう、分類方法も併せて、ご紹介します。
東洋占術と西洋占術
どこで生まれたか?で占術を分類すると、2つのカテゴリができます。それが、東洋占術と西洋占術。
中国等の東洋発祥の占いは、東洋占術です。易や四柱推命、紫微斗数が入ります。フランスなどが発祥の西洋占術はタロットや西洋占星術、ルーン等です。
どちらを選ぶかは、自分の好みに合うかと理解しやすいか否か?がポイント。
中国や日本の神秘的なものに惹かれる、文献の中身が理解しやすいなら、東洋占術が向いているかもしれませんね。
逆に、12星座占いや天使に惹かれて共感できるなら、西洋占術が向くかもしれません。
命・ト・相の違い
どんな占術も、分類すればこの3つに分けられます。それぞれ、どのようなときに活用できるのか?また、それぞれのカテゴリにどんな占術が入るのか?
これがわかっていると、無駄な時間やお金をかけることなく、スムーズに占術を身に着けやすくなります。
占い師として知っておきたい基本情報でもあるので、この機会に覚えましょう。
命術
宿命・才能・行動パターン・いつ頃何が起きそうか?を鑑定するのに適した占術を「命術」と呼びます。
自分のこと以外にも、本質的に、気になる人と相性がいいか等を見ることも可能です。
霊視やチャネリング以外で、生年月日の提示を求められるものはたいがい、命術と思っていいでしょう。
では、命術にはどんなものがあるか?代表的なものをご紹介します。
四柱推命
生年月日と出生時間からデータを割り出し、性格や宿命、運勢等を見ていく占術。非常に細かく分野ごと、時期別の運勢まで見られるのが特徴です。
ただ、利用者が提供するデータはシンプルながら、実は膨大なデータを扱う占術でもあるのが特徴。
難しいものに燃える、知識をたくさん身に着けて扱うことが好きな方に向いた占術です。
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九星気学
生まれ年ごとに定められた「九星」でタイプ分けを行い、性格や運勢を見る占術。雑誌等では、年毎の運勢を出すことに使われています。
個人鑑定の場では生まれた月・日等の要素も加えて、才能や運気等を詳しく見ることが増えます。
また、年・月・日ごとの吉方位や凶方位を鑑定することもあるでしょう。覚えることは、やはり多めです。
西洋占星術
占いの王道ともいえる占術。12星座占いは、この占術のごく1部を取り出して活用しているものです。
実際には生まれた瞬間の天体と星座の配置を中心に、運気や性格等を見ていくもの。どの時期、何が起きうるのかも見られます。
やはり覚えることは多め。ですが普段から見ている分、予備知識が入っていることが多い占いでもあります。
数秘術
生年月日や、名前をアルファベットに変換して数字にあてはめ、計算して運勢を出す占術です。
特にカバラ数秘術等は、名前のどの文字を計算に用いるかで、その人の見られる側面が変わってきます。性格や目指すべき方向性なども鑑定できます。
比較的シンプルな占術で単独で鑑定に使う他、他の占術と組み合わせるのにも便利な占術です。
ト術
カードや石など、偶発性を伴って取り出すものを使う占術。
特に「この先どうなる?」「相手の気持ちを知りたい!」といった刻一刻と変わりうる事柄を占う時に活用できます。
ただ、出た結果は、知識がないと「?」となることが多いもの。そのため、それぞれの意味を覚えることが必須です。
裏を返せば基本的にはそこさえ覚えれば結果が出せるという魅力もある占術です。
易
筮竹とよばれる細い竹の他、コイン、サイコロ等を使う場合もあります。
いずれにせよ、一定のルールで取り出した筮竹の数、やコインの裏表の組み合わせ(卦)等で運勢を見るのが特徴です。
卦は全部で六十四。それぞれに、今注意すべきことやこれからの見通しがみっちりと詰まっています。覚えたら活用しやすい占術といえるでしょう。
タロット
78枚のカードを一定のルールに従って取り出すことで、運勢や相性をみる占術です。
中には、大アルカナと呼ばれる78枚中22枚のカードで見る占い師も。ただ、未来や対策を詳細に鑑定したいなら、78枚使いこなせるほうが有利です。
また、スプレッドと呼ばれるカードの並べ方が様々あるのも特徴。こちらも覚える必要があります。
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相術
姿かたち、というと少し言葉が固いでしょうか?「見た目」から運勢を判断する占術です。
短期的に変わることは少ない、あるいはやろうと思えば利用者自身が手を加えることもできる部分で鑑定します。
代表的なところを言えば、人相(顔相)を化粧によって変える、といった具合です。
この先の運勢、という点では向こう1年くらいまでの運勢を判断するのに適しているといわれます。
手相
自分で書籍やネットを頼りにやってみた!という方も多い占術かもしれません。
手の平や指の付け根などに入る線から、性格や運勢、恋愛の傾向などを見ていく占術です。
情報が多く出回っているため、根気さえあれば独学もしやすい占術でしょう。細かく見るには、あまりメジャーではない線や丘(手の膨らみ)なども見る必要があります。
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姓名判断
意外な感じもしますが、姓名判断も相術です。画数も目で数えられるものなのでここに入るのですね。
さらに改名で、元のものを変えられるという点も相術に当てはまります。
流派が様々あるため、自分が1番納得する理論体系の流派を選ぶのが、長く付き合うためのコツ。また、改名もできるようになると幅広いニーズに応えやすくなります。
占術の選び方・決め方
ここまでは占術の分類方法と、身近な占術がどのようなカテゴリに分類されるかを見てきました。
ここからは「私が使う占術はどう決めたらいいの?」にお答えしたいと思います。
私はこれが向いていると思う、というものがある方もない方も、ぜひ隅々までチェックしてください。きっと、あなたに向いた占術が絞り込めますよ。
手軽なタロットから始める人が多い
無料占いでも、有料鑑定でも比較的登場回数が多いタロット。占いファンにとっては身近なものであるだけに、ここを鑑定の入り口にする方も多くいます。
また、タロットはそう高価なものではありません。持ち運びサイズなら1000円前後で購入できます。
さらに、ネットや書籍で読み解きの情報を入手しやすいのも大きな魅力です。
タロットに嫌悪感がある、苦手意識が強い等の事情がなければ、タロットから入ってみてはいかがでしょう?
最終的には命・ト・相をバランスよく学ぶ必要がある
なぜなら、利用者の抱える悩み事は多彩。だからこそ3つの占術を使いこなせる占い師になるのがおすすめです。
例えば、転職を考えている利用者が「自分に向く仕事は?」と質問したら、命術で読み解けますね。
ここで「いつ頃転職活動を始めるべき?」と追加の質問が来たら、卜や相を使うほうが鑑定しやすいはずです。
これは1人の利用者の質問ケースですが、人が変われば、さらに多彩になり得ます。どんな質問にも対応できるよう、3つの占術を身に着けましょう。
まずそれぞれの占いを受けてみよう
論より証拠、百聞は一見に如かず。
まずは、命・ト・相それぞれに属する占術から1つずつ選んで、鑑定を受けてみましょう。自分が取り組む占いを決める大きな判断材料になってくれます。
できれば占い師の手元が見える対面か、Zoom鑑定を受けると、鑑定の手順がわかりやすいでしょう。
結果の割り出しが自分にもできそうか?や結果に納得できるか?が大切なポイント。さらに、自分が興味をもって長く関わっていけるか?も考えながら鑑定を受けましょう。
自分との相性が良さそうな占術は?
実際に鑑定を受けてみるのがいいとはいえ、お財布にも限りがあるもの。そう考えると、ある程度鑑定を受ける占術を絞っておきたいですよね。
また、命・ト・相それぞれに属する占いは1つではありません。今回ご紹介した以外の占術ももちろん、あります。
特に自分が興味のあるカテゴリのものを優先的に複数受けたい、他は数を絞って受けたいという方もいることでしょう。
ある程度、どんな占術から入ると勉強しやすいか?目安を得る方法をお伝えします。
占術との相性で決めるなら
1番簡単な相性の見極め方は、自分が直観型か論理型かを見極めること。
データよりも「こっちがいい!」という感覚で選ぶタイプが直感型、コツコツとデータを集めて判断材料にするのが論理型です。
自分は普段、どちらの形に属するのか?なんとなくイメージがついたら、読み進めてくださいね。
直感型・右脳型はト術や相術から
例えばタロット(卜術)で、星のカードが出ました。キーワードは「希望」ですが、それだけ言われても「?」ですよね。
恋の行く末を占った結果に出たなら「希望が持てる恋」といえます。でも、注意点を意味する場所に出たら?悲観的な態度を改めることを表しているかもしれません。
このように、ト術や相術は出た結果と、利用者の状態をリンクさせる必要があります。
これには直感が不可欠。そのため直感型の方なら、ト術や相術から勉強することが向いているのです。学生時代に美術や国語が得意だった方が多いでしょう。
論理型・左脳型は命術から
「1+1=2」と同様「これがこうだから、こういう性格、こういう可能性がある」という流れで結果を出すのが命術です。
例えば占星術。天体や星座の角度を表すアスペクトという要素があります。これは、誰が鑑定しても吉凶が決まったものです。
そういった要素を組み合わせて結果を出すので、数式や統計に触れている感覚があります。
つまり、数学やパズルが得意な方に向いた占術ということ。また、数学全般が得意でなくても、統計や証明が好きな方には向いているでしょう。
楽しそう・好きそうも重視
好きこそものの上手なれ。2度目のことわざ登場ですが、これに勝るものはないですよね。
これ好きだな、これに関係する本なら何時間でも読んでいられるなと思う占術があれば、そこから取り組むのもいい方法です。
まったく触れたことのない占術が自分に向いているかを見極める時も、楽しそう・好きそうは大事。
鑑定を受けに行った時、わくわくできるか?緊張するか?ぜひ、自分の感覚も大切にしてみてください。