北枕(きたまくら)とは、頭を北の方位へ、足を南の方位へ向ける就寝方法です。
Webで北枕について調べてみると、「うつになる」「縁起が良くないからやめたほうがいい」などネガティブな言葉を多く見かけますが、本当にそうなのでしょうか?
実は、北枕は風水的に最強の寝方で、様々な素晴らしい開運効果を得られるのです。
北枕で寝ることで、どのような風水効果があるのか詳しく紹介しましょう。風水的に良い寝室にしたい方は、参考にしてください。
関連特集寝室の風水!枕の向きとベッドの位置関係【開運風水ガイド】
目次
北枕は実は風水的には最高
北枕で寝るのは縁起が良くない、金縛りに遭って悪夢を見ると、誤解している方は少なくないでしょう。
しかし実際のところ、頭を北の方位へ向けて眠る北枕は、風水的・運気的に最高の寝方なのです。
どうして北枕はやめたほうがいいと言われているのか、北枕は縁起が良くないと誤解される理由について解説していきましょう。
なぜ北枕がダメ?縁起が良くないと誤解された理由
なぜ「北枕は縁起が良くないからやめたほうがいい」と、誤解されているのでしょうか?その理由として、次の2つが挙げられます。
- 日本では遺体を安置する時に北枕にする慣習がある
- 日本の気候や家の構造的に昔は北枕で寝ると体が冷えやすかった
北枕の由来は、仏教の開祖であるお釈迦様が入滅した際に、北の方位へと頭を向けて横たわった、“頭北面西(ずほくめんさい)”だと言われています。
日本では、死は不吉で避けるべきものとして考えられていたことから北枕は縁起が悪く、亡くなった方の極楽往生を願ってご遺体を安置する時だけ、北枕にしていました。
また、日本は北が寒く、南は温暖な気候をしています。そして昔の日本の家は、今のように気密性が高くありませんでした。
このことから、北を向いて眠ると隙間風によって首元が冷えてしまう為、北枕は避けられていたのです。
その後様々な迷信が定着してしまう
北枕で眠ることを忌み嫌い、徹底的に避けようとするのは、世界中を探しても日本くらいだと言われています。
これは、日本で生きる人々の中に根付いている、死に対する穢(けが)れの概念が関係しているのだと考えられます。
北枕は、亡くなった方に行う安置方法なので、「まだ生きている人が北に頭を向けて眠るのは縁起が良くない気がする」と、無意識に拒否感を持ってしまうのです。
死や健康運低下を連想させる北枕には、いつしかネガティブなイメージがこびり付き、やがて怖い噂話として人から人へと伝わっていったのでしょう。
北枕についての噂がどんどん広まっていくうちに、本来の意味が大きく変化したり違う話しが派生していき、その結果、様々な迷信が定着してしまったのです。
北枕の迷信デマの例
北枕の迷信・デマには、「悪夢を見たり金縛りに遭う」「うつになってしまう」など、怖い内容のものが多いです。
このようなマイナスイメージの迷信が広まっているのは、北枕から死を連想するからでしょう。
北枕にまつわる迷信には、どのようなものがあるのか、具体的な例を紹介していきます。
ただし、想像力豊かで怖がりな人、些細なことまで気にしてしまう神経質な人は、注意してください。
迷信を知ったことで恐怖心や思い込みが更に強まり、実際には見るはずのない悪夢を見てしまったり、本当は起こるはずのない金縛りに遭う可能性があるからです。
「北枕の迷信なんて気にしない」という方のみ、読み進めることをおすすめします。
悪夢を見る・金縛りに遭う
北枕に関する迷信で多いのが、“悪夢を見たり、金縛りに遭ってしまう”というものです。
そもそも、夢はなぜ見るのでしょうか?様々な説がありますが、人間は日常生活で起きた出来事やその時に得た情報を整理整頓する為に、夢を見るのだと言われています。
また、寝ていると急に体が動かせなくなったり声が出せなくなる金縛りは、心霊現象はなく、睡眠麻痺という症状です。
悪夢を見るのは、怖い話を見たり聞いたりして、強く記憶に残っていたからかもしれません。金縛りに遭ってしまうのも、睡眠のリズムが崩れたからでしょう。
元々、北枕に不吉な印象を持っていた人が、北枕で寝た時に偶然にも悪夢を見たり金縛りに遭い、そこから迷信・デマが広まってしまったのだと考えられます。
うつになる
“北枕で寝るとうつになる”といった迷信があります。枕の方位だけで、本当にうつになってしまうものなのでしょうか?
どうして、うつ病になってしまうのか、はっきりとした原因は判明していません。脳神経の伝達物質の動きや、ストレスなどが関係しているのではないかと言われています。
例えば、元々うつ病だった人、うつになりやすい性格の人が北枕で寝て精神的に参ってしまい、そこから「北枕で寝るとうつになる」といった迷信が広まったと考えられます。
- 真面目過ぎて臨機応変な行動が苦手
- 責任感が強いので何でも背負ってしまう
- 完璧主義者で些細な失敗も深く気にしてしまう
- 気が弱く人の頼みを断れなくて無理をしてしまう
眠れない・起きれない
北枕の迷信には、“ちゃんと眠れなかったり起きれない”といったものがあります。
風水では北枕は運気が上がる寝方とされていますが、どうして寝つきが悪くなったり、目覚めが悪いといった迷信が広まったのでしょうか?
それには、次の理由が考えられます。
- 北枕は不吉だという思い込みがある
- 隙間風が入る家に住んでいるので体が冷えて寒くて眠れない
北枕は縁起が良くない、不吉だという強い思い込みがあると、不安や恐怖心から寝つきが悪くなる場合があります。
また、家のどこかに隙間があり、そこから冷たい風が入ってくるせいで寒くて眠れないといったことが考えられます。
寝つきが悪いと、しっかり睡眠を取れていないので頭がぼんやりして、ちゃんと起きれなくなってしまうのです。
北枕の意味と風水効果
北枕とは、北向きに枕を置いて、足は南の方位へ向ける就寝方法です。
日本では「北枕は縁起が悪い」と言われていますが、北枕は風水では“頭寒足熱”の道理に合った、開運に最適な寝方として知られています。
ここからは、北枕から得られる様々な風水効果・メリットについて紹介していきましょう。健康運や仕事運を上げたい方、良い変化が欲しい方は、要チェックです。
メリット:良質な睡眠・健康や様々な開運効果
北枕の主なメリットは、良質な睡眠が得られ、健康に良い効果が期待出来ることです。
“頭寒足熱”という言葉がありますが、これは、頭部を冷やして足元を温める状態が健康に良いといった考え方です。
北枕は、頭を北の方位(寒い方角)へ向けて、足は南の方位(暖かい方角)へ向けるので、風水では頭寒足熱の道理に合った寝方となります。
また、風水では、北から南に向かって気が流れていくと考えられています。そして地球の磁場の流れは、日本の位置から考えて、北から南へと流れていることになります。
北枕で眠ると、頭(北)から足(南)に向かって磁場(気)が流れていくので、血行促進・疲労回復の効果が期待出来るのです。
健康を手に入れるには、血液の流れをスムーズにしたり、たっぷりと眠って心身の疲労を取り除くことが一番です。北枕で寝ることで、良質な睡眠と健康を得られるでしょう。
デメリットは特になく万能方位と言える
北枕には、これといったデメリットが存在しません。それは、北が様々な意味・効果を司る、万能方位だからです。
まず、北は、“水”の気を司る方位です。水は、悪いものを浄化・清めてくれます。冷静さを意味していることもあり、気持ちを落ち着けたい時におすすめの方位です。
他にも、北は、取り込んだ金運を増やす(育てる)方位とされています。その為、北枕で寝ることで、金運を上げて財産を増やしていく効果が期待出来るでしょう。
また、北の方位は、子宝運を司ります。子宝に恵まれたい方だけではなく、夫婦仲を良くしたい方にも、北枕がおすすめです。
このように、北枕には多種多様なメリットがあります。北枕は、健康を気にしている方、貯蓄をもっと頑張りたい方、夫婦仲を良くして子宝に恵まれたい方には最適です。
北西枕は仕事に発起したい人におすすめ
仕事を今以上に頑張りたい方、仕事で大きな成果を出したい方には、北西枕がおすすめです。
北西は、“天・太陽”を表す方位です。北西からプラスのエネルギーを得られると、周りから信頼されやすくなったり、リーダーシップが身につくようになります。
そして、北西は“主人の方位”とも呼ばれていて、一家の主が北西にある部屋を使うと、最も影響を受けやすいとされています。
また、北西は、次の意味を司る方位です。
- 仕事
- 出世
- 援助
- 玉の輿
北西枕で寝て良い運気を取り込むことで、仕事がスムーズに進むようになったり、上司など目上の人から認められて援助を受けられ、出世の道が開く可能性があります。
他にも、ライバルを押しのけて良い取引先と契約出来たり、玉の輿に乗れるなど、勝負事に強くなれる方位でもあるのです。
北東枕は変化を求める人におすすめ
変わり映えのしない退屈な日常に大きな変化が欲しい人には、北東枕がおすすめです。
北東とは、“土”の気を司る、高さのある山を表す方位です。北東から新しい気が生まれ、流れていくと言われています。
この方位からプラスのエネルギーを得られると、自主性や競争心が高まり、仕事を頑張る意欲が湧いてきます。
また、北東は、次の意味を司る方位です。
- 変化
- 転職
- 相続
- 貯蓄
- 不動産
行き詰まりを感じている人、今いる環境が肌に合わない人は、北東枕で寝ることで良い転職先に巡り合えたり、新たな出会いがあるなどの変化が訪れるかもしれません。
お金に関わる事柄にも良い方位なので、北東枕で寝ることで、財産を相続して貯蓄が増えたり、条件の良い土地・家屋が手に入る可能性があります。
特に北枕がおすすめの人
北枕で寝ることによって、主に健康運で、とても良い効果を得られるのです。ここからは、北枕で寝ることをとくにおすすめしたい人の特徴について、解説していきます。
寝ている間に良い運気を引き寄せたい方、健康運を上げるのは勿論のこと、子宝にも恵まれて幸せになりたい方は、参考にしてください。
睡眠を通して健康を保ちたい人
北枕がとくにおすすめなのは、毎日の睡眠を通して健康を保ちたい人です。次のことで悩んでいるならば、北枕を試してみてください。
- 熟睡して心身の疲れを取りたい
- 起きた時にいつも体がむくんでいる
北枕で寝る時のポイントは、変に怖がらないことです。「悪夢を見たらどうしよう」「金縛りに遭ったらどうしよう」と、不安になると、寝つきが悪くなってしまいます。
科学的根拠はありませんが、北枕で寝ることは風水的に良い意味があります。ポジティブに考えながら北枕で寝ることで、健康運アップの効果を得られるでしょう。
健康で子宝にも恵まれたい人
北枕をとくにおすすめしたいのが、健康でいたいし子宝にも恵まれたいといった願望を持っている人です。
心身ともに健康的に過ごしたい人、なかなか子宝に恵まれず悩んでいる人は、北枕を試してみてください。
科学的根拠がないので、「北枕で眠れば絶対に健康になれるし、子宝も授かる」とは、断言出来ません。
しかし、風水的な観点から見て、北枕は健康運・子宝運に良い影響を与えるので、おまじないや気休めでも良いから運気が上がる方位で寝たい方におすすめです。
北枕で寝てしっかりと睡眠を取れば、精神状態も安定するでしょう。気持ちが落ち着けば余裕が生まれ、それが異性を惹きつける魅力となります。
その他にも気を付けたい!風水的によい寝室
風水とは、寝ている間に体の中に良い運気・悪い運気を取り込む、『寝床学』です。
人間は1日のうち、多くの時間を睡眠にあてています。その為、寝室は風水的に疎かに出来ない、最も重要な場所なのです。
更に開運したい方は、運気が良くなる寝室への模様替えがおすすめです。風水的に良い寝室については、こちらを、参考にしてください。
北枕のFAQ
北枕はなぜ運気が良くなると言われるの?
北は、金運・健康運・子宝運など様々な運気を司る、メリットの多い万能方位だからです。
風水は寝床学で、寝ている間に運気を取り込みます。北枕で寝ることで頭から良い運気を取り込めるので、北枕は運気が上がると言われています。
北枕と南枕で迷っています
北枕と南枕なら、北枕をおすすめします。その理由は、南は“火”の気を持つ方位であり、頭寒足熱とはかけ離れてしまうからです。
南枕は才能開花・人気運アップの効果がありますが、火の気の影響で気持ちが落ち着かず寝つきが悪くなるので、おすすめしません。
北枕は磁気的にも良いと聞きました
日本の位置的に、磁場は北から南へ流れています。その為、北枕は磁気的にも良いと言えます。
磁場の流れに沿って眠る北枕は、血行促進や心身の疲労回復など、健康に良い効果があるとされています。
恋愛にも北枕は良いのですか?
北枕は、恋愛にも効果的です。その理由は、北の方位は、子宝運・落ち着きを司るからです。
気持ちが落ち着けば、余裕が出来て、話しかけやすい雰囲気が生まれます。その為、魅力を上げたい方には北枕をおすすめします。